平屋住宅で失敗しないためには

平屋住宅は、高齢者を中心に昔から人気がありましたが、2階建てに比べて建築用地が余分に必要な平屋住宅はなかなか思った間取りが取れない事から、建築を断念する人も多く建築個数自体も限られていましたが、台風や地震などの自然災害に対する耐久性の高さや家屋の移動の快適さ、メンテナンス費用の安さなどの様々なメリットが、現在では人気を博しています。しかし、平屋住宅の間取りには、気を付けるべき点がいくつかあります。

平屋住宅は、家屋の重心が2階建ての様に上部に無く、低い位置にあるので耐震性に富んでいる事から非常に大きな開口部が取れ採光が良いと思いがちですが、東側や南側に2階建てが建設されるだけで採光が一変してしまいます。その為、既に取得済みの建築用地に新築の注文住宅を建設する場合には、隣接する家屋の高さなどを考慮して間取りを作る必要があり、建築用地を購入して新築する場合には高さのある建築物の有無だけでは無く、建築用地周辺のマンションなどの建築計画を確認する必要があります。平屋は、2階建てや3階建てに比べて風通しが良い様に思われがちですが、1階に必要な全ての間取りが集中している為に廊下が長くなったり、間取りも複雑化する傾向があるので風通しの確保が困難なケースが多くあります。その為、平屋の間取り設計では、壁の位置や窓の位置などを揃えて風の通り道をしっかりと確保したり、トップライトや高窓などによる温度差を利用して風通しをしっかりと確保する必要があります。又、風通しを確保する為の大きな窓がつけられない箇所には、鎧窓とも呼ばれるルーバー式の窓や縦型滑り出し窓、横型滑り出し窓などで開口部を少しでも大きくする方法もとられています。

平屋は、限られた間取りの中にリビングやキッチン、風呂など家としての機能を一通り詰め込みコンパクトにまとめる必要があるので、キッチンの音や風呂の音、トイレの音など生活音がとても気になる間取りとなってしまう事があります。又、コンパクトに間取りをまとめてしまった為に、家屋内の収納スペースが大幅に不足するケースが多くあり、外部の物置でも収納としては問題ありませんが、平屋は外観の良さも魅力の1つなので物置のは設置は極力避ける必要があります。その為、間取りで収納スペースが確保できない時には、小屋裏収納や床下収納などをフル活用するして収納スペースを確保する必要があります。平屋は、2階建てや3階3階建てに比べて間取り設計が難しいので、出来るだけ多くの間取りを参考にして設計する必要があります。